斎藤・石丸氏「人を動かす話し方」、決定的"共通点" 何が気持ちをかき立て、熱狂を生んだのか

✎ 1〜 ✎ 94 ✎ 95 ✎ 96 ✎ 97
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
話し方の「伝説の家庭教師」である岡本純子氏が、斎藤元彦兵庫県知事と石丸伸二氏の「話し方」を分析します(写真左:Pasya/アフロ、写真右:HIROYUKI OZAWA/アフロ)
一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人以上の話し方を変えてきた岡本純子氏。
たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれている。
その岡本氏の著作『世界最高の話し方』シリーズは累計20万部のベストセラーとなっているが、その「真骨頂」ともいえる「人前での話し方のスキル」をまとめた新刊『なぜか好かれる「人前での話し方」』がついに発売された。
コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「人前での話し方」を切り口に「斎藤・石丸両氏の話し方」を分析する。

2人の「心を動かす話し方」のヒミツに迫る

2024年、最も話題になった人物といえば、まさかの大逆転勝利で復活を遂げた斎藤元彦兵庫県知事、そして、都知事選で予想外の健闘を見せた石丸伸二さんの名前が上がるのではないでしょうか。

『なぜか好かれる「人前での話し方」』書影
『なぜか好かれる「人前での話し方」』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

時代のあだ花? 寵児? のようなこの2人のコミュニケーション術には、決定的な「共通点」と「相違点」があります。

その両面から、「心を動かす話し方」のヒミツについて迫ってみました。

まず、この2人が注目を集めた最も大きな理由は、その勧善懲悪のシンプルなストーリーです。

改革に抵抗する守旧派議員や職員、マスメディアという「敵」に敢然と立ち向かう「ヒーロー」としてのポジショニングを獲得し、有権者の心をつかみました。

「どうせ何も変えられない」と日本の現状に絶望する人たちに、「自分の一票が社会を変えられるかもしれない」「既得権益をぶっ壊せるかもしれない」という自己有用感を埋め込み、動かしたのです。

まさに「劇場型」選挙の主役に躍り出た彼らの「話し方」には、多くの「共通点」があります。

次ページ「絶対正義の『無敵』の人」
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事