プロジェクト・ノヴァ――。暗号資産トレジャリーのメタプラネットで、そう銘打たれた計画が進んでいる。中核にいるのは、メタプラが8月にも完全子会社化を完了させるSiiibo(シーボ)証券(現メタプラネット証券)だ。
メタプラが証券会社に触手を伸ばした背景には、暗号資産が金融商品として位置づけられる改正金融商品取引法の存在がある。金融業界が暗号資産を組み入れた投資信託の組成に動く傍ら、メタプラは自らが保有する暗号資産を活用して、買収したシーボ証券を新たな資金調達の基盤とする構えだ。自己勘定で暗号資産を買い進めてきたメタプラにとって、証券会社の買収は大きな転機となる。
スピード決着の買収劇
「進めていきましょう」。4月、メタプラのサイモン・ゲロヴィッチ代表執行役CEO(最高経営責任者)は、シーボ証券の小村和輝代表と向き合っていた。両社の経営陣が意見を交わす過程で、メタプラの経営戦略とシーボ証券の経営課題が合致することがわかり、ディールはとんとん拍子で進捗。2カ月後の6月12日、メタプラはシーボ証券を21億円で買収すると発表した。
メタプラはかねて証券会社の買収に意欲を示していた。そんな折、サイモン社長の前職であるゴールドマン・サックス証券の元同僚が、シーボ証券に出資するベンチャーキャピタルに勤めていたことから買収話が持ち上がった。
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