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独立・起業への意欲が旺盛な韓国だが、現在、韓国人が起業するやり方に変化が起きつつある。韓国国内での事業領域からはみ出ようとする傾向が強まっているのだ。しかも、その行き先は「日本」なのである。
これまで、起業する場合は韓国国内で事業を軌道に乗せ、その後に海外へ進出するというのが、長年にわたる定石だった。ところが最近、起業を準備する若者たちの中に、事業計画書を作成する段階から日本市場を組み込む動きが目立っている。
彼らにとって日本は、事業が成熟した後に検討する「輸出先」ではない。最初から設定された目標なのである。
日本に多い老舗、そこが狙い目
2026年7月初旬、韓国最大の理工系大学・韓国科学技術院(KAIST)で管理職クラスの職員を対象に開かれた「AIコンテンツ教育」プログラム。そこで出会った金陞載(キム・スンジェ、40)さんはそんな1人だ。
彼が日本への展開を念頭に準備しているのは、AIを活用して小規模事業者のマーケティング用コンテンツを制作するサービスだ。
顧客対象は、その地域で長年営業を続けてきた、いわゆる老舗。ポスターやメニュー紹介動画、インスタグラムの「リール」のようなショート動画を制作する。
なぜ韓国で、これがビジネスになるのか。金氏は「発想は人手不足の問題から始まった」と語る。
「飲食店を例に挙げれば、料理を作り、店を管理し、掃除をするだけでも忙しく、宣伝まで手が回りません。人がいないからです。ところが最近のマーケティングは、ほとんどがニューメディアを活用したものですよね。インスタグラムやYouTubeを使わざるをえず、結局はITを活用して店を宣伝しなければならない。しかし、それを担当する人材がいない。それを、私たちが代行するのです」
かつて同じ仕事をしようとすれば、デザイナーを雇い、映像制作の専門家にも依頼しなければならなかった。そもそも、その費用は地域の小さな飲食店が負担できるものではなかった。
金さんの事業は、そのコストをAIによって引き下げるという発想から始まっているのだ。
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