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日本のお茶の間で長く親しまれてきたソニーの薄型テレビ「ブラビア」。そのテレビ事業が、中国家電大手のTCLグループが主導する新会社へ引き継がれる。TCLとソニーは2027年4月をメドに、新会社「BRAVIA株式会社」を始動させる。出資比率はTCL51%、ソニー49%。開発から製造、販売、物流、カスタマーサービスまでを新会社が承継し、ブランドには「ソニー」「ブラビア」の名称を使う。
ソニーには切実な事情があった。25年度のテレビ関連売上高は約4763億円と、前期比で2割減少した。ブラビアの世界シェア(金額ベース)は4.3%まで落ち込み5位に後退。グループ内でも構造改革の対象となっていた。TCLはソニーへのパネル供給元であり、両社はかねて技術面で協力関係にあった。
一方のTCLは、ブランド力の底上げを急いでいた。25年には、国際オリンピック委員会(IOC)の最高位スポンサーに就任。これは、40年近くにわたってパナソニックが務めてきたポジションの後任である。
テレビの世界シェア2位に
中国広東省・深セン市から車で約2時間走ると、TCLの創業地・恵州市に至る。
「われわれのSQD-Mini LED技術こそが、世界一だ」
取材に応じた4人の技術者は、こう報道陣を前に熱弁を振るった。続いて案内された暗室では、競合他社のテレビと画質を見比べる実演が1時間近く続いた。画面に赤いフルーツが映ると、担当者の女性は再生を一時停止し、隣の競合製品を指した。「こちらは赤がオレンジに寄っている」。
英調査会社オムディアによれば、25年のTCLブランドの世界テレビ出荷台数シェアは14.7%に達する。韓国LGエレクトロニクスを抜き去り世界2位に浮上した。同年12月には、月間出荷台数で初めて王者のサムスンを上回った。
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