40年前の「牧歌的な渋谷」が外国人の街になるまで 東急vs.西武の「百貨店20年戦争」が生んだ好循環
バブル崩壊後の渋谷では、西武セゾングループが経営破綻し、徐々に解体。西武百貨店、パルコとも何度も経営母体を変えつつ、とりあえず現在も「昔の名前」のまま営業を続けているが、渋谷での東急に対抗しての覇権争いは終了したと言ってよいだろう。
一方の東急は、再開発が続く渋谷で、“大家”としての存在感を発揮し、数多くの新しいビルを運営。今も街ではいくつもの大型プロジェクトの建設が続いている。
こうして時系列を追ってくると、渋谷が若者の街となり、その後外国人観光客が目指す場所になったのは、やはり東急vs.西武の覇権争いの時代と、Qフロントの出現があってこそだと思える。
次は「何の街」になる?
渋谷駅周辺ではすでに10年以上再開発工事が続き、駅構内は迷路と化し、1980年代に渋谷を闊歩していた中高年や熟年層は渋谷の街を敬遠するようになった。今後もこの開発は10年以上続きそうだ。
今後、再開発で変わった渋谷には、落ち着いて買い物や食事を楽しめるラグジュアリーな場所もできて、以前のような高所得層が戻ってくるのだろうか。その結果と答えが見えてくるのは10年以上先ということになりそうだが。
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