有料会員限定

社会主義圏の分業体制、チェコスロバキアとハンガリーは経済的にはドイツに従属することに/佐藤優の情報術、91年クーデター事件簿110

✎ 1〜 ✎ 499 ✎ 500 ✎ 501 ✎ 502
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
佐藤優氏によるコラム。ビジネスパーソンに真の教養をお届け。【土曜日更新】

──ミラン、この流れだと近いうちに大統領選挙と議会選挙が行われる。大統領にヴァーツラフ・ハヴェルが当選することはほぼ確実だろう。

「年内に大統領選挙と議会選挙が同時に行われると思う。マサルが言うようにハヴェルが当選する」

──議会でも「市民フォーラム」が第一党になるのか。

「今の流れだとそうなるだろう」

──「市民フォーラム」には、どの程度の政権運営能力があるだろうか。

「ほとんどないと思う」

──政府にいる共産党籍を持ったテクノクラート(技術官僚)は新政権に移行するだろうか。

「チェコスロバキアは国の規模が小さい。共産党員であったことを理由にパージする余裕がない。それに、共産党体制の幹部たちは、すでに党を離れてビジネスマンになっている」

──ビジネスマン?

「そうだ。チェコスロバキアでは協同組合や中小企業の起業が認められているので、社会主義体制に将来がないと考えた共産党幹部は、特権を用いて国有財産を自分のものにしている」

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD