ドイツ総選挙・極右と極左の2人の女性党首に注目 2月23日投票、AfDとBSWはどこまで躍進するか
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2025年2月23日、ドイツでは議会選挙が行われる。2021年以来の選挙だ。今回の注目点は、極右政党といわれる「ドイツのための選択肢」(AfD)が躍進するかどうかであり、さらに共同党首のアリス・ヴァイデル(1979年~)という女性の行動だ。
巷では、ドイツ国歌に模して「すべての上にドイツ」(Deutschland über alles)という歌詞を「アリスの上にドイツ」に換えた歌が歌われているという(AllesとAliceが似た発音だから)。
ドイツ国歌の第1番にあるこのフレーズは、歌うことが禁止されている。この言葉がすべての州の上にドイツではなく、「世界に冠たるドイツ」という、ナチス時代の第三帝国を意味するということからだ。
極右政党のイメージと異なる党首
もともと1841年に詩人のアウグスト・ハインリヒ・ホフマン・フォン・ファーラースレーベン(1798~1874年)が書いた「ドイツの歌」は、当時ドイツにとっての課題であった統一ドイツを意図したもので、第三帝国との関係はまったくなかった。
しかし、時代は変化する、1871年ドイツが統一されてしまえば、この言葉の元の意味はなくなり変化せざるをえない。それが、やがて世界支配の意味となったのも当然かもしれない。
だからこそ、この替え歌が極右の党首アリスのことを意味するとすれば、ドイツ人は冷静ではいられない。
もっともアリス・ヴァイデルその人は、これまでの極右政党のイメージとは大幅に異なる。彼女はイギリスやフランスではなく中国に留学し、中国の年金問題に関する博士論文を書いている。しかも、スリランカ人の夫をもち、なおかつLGBTでもある彼女は同性愛者だともいう。
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