
谷崎潤一郎『文章読本』中公文庫
デジタル時代、「文章を書く」機会が非常に多い。プレゼン資料、メール、チャット、報告書……。気づいたら、私たちは四六時中、文字に囲まれている。
文章が氾濫している今だからこそ、いざというときに見知らぬ人の心にぐっと刺さる言葉を書きたいところだが、表現力はそう簡単に身に付くものではない。
そこで折に触れて読みたいのが、谷崎潤一郎の『文章読本』だ。数ある文章読本の元祖的存在とされる本書には、文章を書くうえでの具体的な工夫が詰まっているばかりではなく、谷崎流の文章の書き方や味わい方をうかがい知ることができるので、一粒で二度美味しい。
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