「文章読めない社会人」国語教師が教える根本要因 すらすら読めるようになるにはどう鍛える?

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読解力 
仕事でも求められる読解力。どう上げればよいのでしょうか(写真:: metamorworks /PIXTA)
仕事でも求められる「読解力」。しかし、社会人になっても文章を読むのが苦手。そうした悩みを抱える人もいるのではないでしょうか。『一度読んだら絶対に忘れない国語の教科書』を上梓した、全国屈指の名門校である西大和学園の現役国語教師、辻孝宗氏が読解力を高めるための方法を解説します。

国語教師をやっていると、多くの生徒から「なかなか国語の成績が上がらない!」という相談を受けます。「文章を読んでいても、話の展開についていけないことがある」「自分には、読解力がないのでしょうか?」と。

それに対して私は、こんな回答をすることがあります。

「語彙力を鍛える勉強をやってみたら?」

多くの学校の国語の授業では、語彙力を磨く授業というのは行われません。せいぜい、漢字のテストをする程度だと思います。しかし、実は語彙力の勉強をするのがいちばん、国語の文章読解のスキルを磨いてくれる近道なのです。

とくに同じような意味の言葉を知っておくことには大きな意義があります。今回は、読解力が上がる国語の勉強法についてみなさんにお話ししたいと思います。

「類い稀」と同じ意味の言葉はいくつある?

さて、1つみなさんにクイズです。

みなさんは「ほかに例がないほど素晴らしいこと・ほかに例がないほど大変なこと」を指す言葉を知っていますか?


正解は、「類い稀」ですね。

「類い」がほかの例のことを指し、「稀」が珍しいことを指す言葉なので、「類い稀」とは『ほかの例が珍しいくらい素晴らしい』という意味になります。

でも、「ほかに例がないほど素晴らしいこと・ほかに例がないほど大変なこと」を指す言葉は、「類い稀」だけではなく、もっとたくさんあります。

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