「文章読めない社会人」国語教師が教える根本要因 すらすら読めるようになるにはどう鍛える?

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また、自分の意思がなく傍観者の立場に立っている状態のことを指す場合もあります。現在、若者の中では「日和ってる」という言葉がよく使われますが、これは「長いものに巻かれて、または大きなものに対して怖がってしまって、何もしないこと」を指しています。

言い換えの言葉を多く知ることが大切

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仮に、「日和見主義はよくない!八方美人な振る舞いをしている人は信用されない」という文があったときに、「日和見」と「八方美人」が違う意味であると解釈していると、「あれ?話変わった?」と考えてしまうわけです。

ということで、言葉の勉強をして「言い換え」のパターンを理解し、同じ意味の言葉をたくさん知っておくようにしましょう。

そうすれば、文章を読んでも「途中から話題が追えなくなる」という現象は少なくなるはずです。

辻 孝宗 西大和学園中学校・高等学校教諭

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つじ たかむね

西大和学園中学校・高等学校教諭。1975年生まれ。岐阜出身。国語科教師として、20年余り、西大和学園の国語を率いている。常に新しいスタイルで展開される授業の人気は高く、定員40人の放課後講座に280人が申し込んだことも。その授業は楽しいだけでなく、最小限の努力で常に学年を全国1位にするので、生徒だけでなく教員にも信奉者が多い。

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