「フリック入力」を発明しMicrosoftに売却した彼の"逆転"人生。元・売れないミュージシャン兼フリーター、家賃3万のボロアパートでひらめく

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フリック入力
スマートフォンの文字入力方法「フリック入力」はいかにして生まれたのでしょう(写真:Satoshi-daniel / PIXTA)
日本におけるフリック入力を考案した発明家の小川コータさん。「令和の女子高生がすごい速さでフリック入力できるのも、僕のおかげ」という小川さんの著書『発明で食っていく方法、全部書いた。(フリック入力をマイクロソフトに売却して人生100回分稼いだ発明家が明かす、発想法からマネタイズまで)』から抜粋、再編集し、フリック入力の発明秘話をご紹介します。

元・売れないミュージシャン兼フリーター

はじめまして。スマホに入っている「フリック入力」を発明した、発明家の小川コータです。

弁理士(特許に特化した弁護士のようなものです)でもある僕は、この発明を自分で特許化し、Microsoft に売却しました。詳しい金額は明かせませんが、人生100回分ぐらいと言っておきましょうか。

フリック入力
フリック入力(画像:『発明で食っていく方法、全部書いた。』)

フリック入力で一花咲かせることができた僕ですが、最初から順風満帆だったわけではなく、売れないミュージシャン兼フリーターという時代がありました。

「いい大学出たのにいつまでもフラフラして恥ずかしくないの?」と、おばあちゃんに言われていました。お金もないしチクチク言われるし、一発逆転、この状況をなんとかするには……そうだ、発明で一攫千金だ! と考え、スケートボードの発明をしました。

スケートボードの発明の特許図面
スケートボードの発明の特許図面(画像:『発明で食っていく方法、全部書いた。』)

お金がなかったので自分で書類を書いて特許出願したのですが、失敗。そのとき、弁理士という、特許出願のプロがいることを知りました。

そうか、プロがやる仕事を素人が見よう見まねで出しても取れるわけないな。それにしても、発明が良くても弁理士の腕次第で特許が取れたり取れなかったりするのは、面白いな。

そう思った僕は、2年間猛勉強をし、弁理士試験に合格。おばあちゃんにもドヤ顔をすることができました。

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