
厚労省「令和6年賃金構造基本統計調査」で公表されている職業のデータを基に作成した「職業別年収ランキング」に続いて、今回は男女別のランキングをお届けする。
対象は常用労働者5人以上の事業所に雇用され、調査月(2024年6月)の給与支給実績があるフルタイムの一般労働者。パートタイム労働者は含まない。
月例賃金は調査項目「きまって支給する現金給与額」(基本給・諸手当に時間外・休日・深夜手当を含む月例総額)を使用。年収は月例賃金×12 +「年間賞与その他特別給与額」で算出している。
男性と女性で上位に入った職業は?
男性ランキングの首位は航空機操縦士で平均年収1707万円。2位は医師(1449万円)、3位は歯科医師(1300万円)と資格職が続き、4位は1110万円の大学教授(高専含む)、5位に公認会計士・税理士(1028万円)が入った。
女性ランキングでも1位は航空機操縦士だが、平均年収は1242万円と男性との差が開いた。2位は医師(1038万円)、3位に1036万円の大学教授(高専含む)が入り、4位は大学准教授(855万円)。5位には「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」が790万円で食い込んだ。
同じ職業でも男女で年収の差が開いているケースが少なくない。もちろん制度上は「同一労働同一賃金」がうたわれ、男女差別は禁じられている。それでも同じ職業で賃金格差が残るのは、配属・昇進の段階で女性が管理職候補の職務に乗りにくい、育休後の復帰が本流から外れやすいといった、目に見えにくい選別がいまだ働いている側面がありそうだ。