
日米の関税交渉が7月23日、急転直下で合意に至った。これを好感して、同日の日本株市場は急騰。TOPIX(東証株価指数)は前日比90.19ポイント(3.18%)高の2926.38で着地した。
こうした中で大きく株価を上げた中小型株は、どのような銘柄だったのか。東洋経済オンラインでは、時価総額2000億円未満の銘柄を対象に、7月23日に株価が大きく上昇した約100銘柄を抽出。上昇率の高い順にランキングにまとめた。
(大型株については、同日配信の「6位ファナック、3位トヨタ、では1位は? 日米交渉合意で株価が急騰した『大型株』ランキングTOP100」で解説している)
上昇率2桁は15銘柄
概観すると、上昇率が2桁に達した銘柄は15銘柄。88銘柄が上昇率5%以上だった。
ランキングの1位は、創薬研究マウス作製技術が強みのベンチャー企業、トランスジェニックグループだった。こちらは関税交渉とは直接の関係はなく、7月22日に総合研究支援事業などを手がける企業と業務提携を結んだことを材料視して、株価が上昇したようだ。
これに続いたのが、自動車の内装インテリア部品を製造する河西工業。日産自動車向けが5割強を占めており、アメリカやイギリスで現地生産している。大型株のランキングでは完成車メーカーが上位を席巻したが、中小型株でも自動車関連株が上位に入った格好だ。
9位に入った中央発條も、自動車ばねの大手メーカー。トヨタ系向けが6割弱となっており、自動車産業をめぐる先行き不透明感が晴れてきたことが好感されたとみられる。