
上値の重い状態が続いていた日本株市場だが、中東情勢の緊張緩和など外部環境の好転を受けて、日経平均株価は6月下旬に5連騰を記録。6月27日には、ついに節目の4万円を終値で回復した。
では、こうした状況下で株価が大きく上昇、下落した銘柄は何だったのか。東洋経済オンラインでは、時価総額2000億円以上の大型株を対象に、2024年大納会の終値と2025年6月30日の終値を比較し、株価の騰落率を算出。上昇率と下落率でそれぞれ上位約100銘柄をランキングにまとめた。
上昇率トップはビットコイン投資で知られる「あの会社」
上昇率で1位だったのは、ビットコインへの投資・長期保有を打ち出しているメタプラネットだ。4月から5月にかけてビットコインの価格が上昇したのにつれて、同社の株価も騰勢を強めた。昨年末の株価は348円だったが、今年6月末には1650円まで上昇した。
これに続いたのが、回転ずしチェーン「スシロー」を運営するFOOD & LIFE COMPANIES。コロナ禍明けから業績が急回復を遂げる中で、株価は昨年夏から長期の上昇基調を維持。昨年末の3344円から今年6月末には7015円と株価が倍増した。
上昇率3位は、「無印商品」を展開する良品計画。事業は国内外とも順調に拡大しており、株価は昨年秋から上昇トレンドを継続。昨年末の3598円から今年6月には6925円と、こちらもほぼ倍化した。
一方、下落率トップは、東京大学発の創薬ベンチャーであるペプチドリーム。昨年末に2644.5円だった株価は、今年6月末に1645円までズルズルと値を下げた。下落率ランキングでは、このほかに自動車株など輸出関連株が多くランクインした。「トランプ関税」が暗い影を落としているといえそうだ。