ジム・ロジャーズ「高値になっている『オルカン』には『リスク』がある」、株の時代が終わろうとしている今、次に投資すべきものは何か

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世界的な投資家のジム・ロジャーズ氏は「インデックス型投信」などに一定の理解を示すが「オルカンは割高になっており、リスクがある」と言う(写真:Luxpho〈Takao Hara〉)

シンガポール在住、ファイナンシャルプランナーの花輪陽子です。前回の「史上最長相場の終焉は近い」(8月7日配信)に続き、ジム・ロジャーズ著『世界大激変:混乱する世界をどう読むか』からロジャーズ氏が注目をしている投資先についてお伝えしたいと思います。

「オルカン投資」は本当に正しいのか?

『世界大激変: 混乱する世界をどう読むか』(ジム・ロジャーズ 著/花輪陽子/アレックス・南レッドヘッド監修・翻訳)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

日本では2年目を迎えた新NISA(少額投資非課税制度)が盛り上がっています。投資をする際は「『オルカン』(三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託eMAXSIS Slim全世界株式)に投資すればよい」などという意見が主流になっています。

ロジャーズ氏は、これに対して違う意見を持っているようです。同氏はこう言います。

「確かに各国の代表的な指数に連動するETF(上場投資信託)や投資信託などにお金を投じる『インデックス投資』は、手数料が安く、少額で投資ができ、わかりやすいという大きな利点がある。そのため、個人投資家にはよい選択肢かもしれない。ただ、その場合でも、その内容やパフォーマンスについては、十分に理解しなければならない。どんな銘柄で構成され、相場の動きとどう連動するかなど、常に知っていなければならない。そして、何か市場が大きく動くようなことが起きた際には、正しい行動をとる準備を常にしておくことだ」

「投資で絶対に勝てるという方法など存在しないが、一方で、投資はそれほど難しいものではないということを伝えたい。私は、投資の基本は『安く買って、高く売ることに尽きる』と考えていて、現在でもそれを忠実に守っている」

改めて「オルカン」の構成銘柄を見ると、やはりアメリカの巨大企業の割合が高く、ロジャーズ氏は「(このファンドは」すでに高値になっているリスクもある」と指摘します。皆が保有していて最高値になっている銘柄は、ブームが去れば逆に最も下落しやすくなる可能性もあります。

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