早速荒れそうな8月相場、「1年前と今」を比べれば個人投資家がどうすればいいのかは明らかだ

まずは先週の相場から振り返ろう。8月1日に発表されたアメリカの7月雇用統計で、非農業部門の就業者数は前月比7万3000人増と市場予想の10万5000人増を下回った。しかも、過去2カ月分についても、5月の伸びは14万4000人から1万9000人に、6月分も14万7000人から1万4000人へと大きく下方修正された。
「外国人投資家の買い」に売りで対処した個人投資家
市場では、アメリカ経済の冷え込み懸念が強まり、1日のNYダウ工業株30種平均は前日1.23%安、ファンドがベンチマークとするS&P500種指数も同1.59%安と売られ、ナスダック総合指数においては同1.96%安と、ちょっとしたショックに近い大幅安となった。日本市場も、1日の日経平均株価引け後の先物市場では、4万円割れまで売られて終了している。
ただ、日本の個人投資家にとっては、「外国人投資家の17週連続買い越し」(7月第4週まで、東京証券取引所の投資部門別売買動向)という記録的な攻勢の中で、ここまで警戒しながら売り上がっていたこともあり、これは予期していたことかもしれない。
というのも個人投資家が8月相場を警戒したのは、2023年、2024年と2年連続で大きく下げた生々しい記憶があるからだ。特に2024年の日経平均は、7月11日に史上最高の4万2224円から、立ち合い日数でわずか16日後の8月5日までに、約1万1000円もの下落劇を演じたことだ。
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