
内部告発者たちは何年も前から、偽の研究結果が科学文献に紛れ込むペースが加速していると警告してきたが、その懸念は新たな統計分析によって裏付けられた。
捏造論文や質の低い論文がいかがわしい組織によって大量生産されている証拠を、ある研究チームがつかんだのだ。捏造論文の生産量は急増しており、多くの学術分野で研究の信頼性を揺るがす事態となっている。
「こうした流れを止められなければ、科学は崩壊する」。8月4日に『アメリカ科学アカデミー紀要(PNAS)』に掲載されたこの研究論文の共著者で、ノースウェスタン大学のデータサイエンティストであるルイス・A・ヌネス・アマラルはそう述べた。
ポスト争いが揺るがす科学の信頼性
科学が過去数百年にわたって飛躍的な進歩を遂げることができたのは、新しい世代の科学者が先人たちの論文を読んで学ぶことができたからにほかならない。新しい論文が発表されるたびに、ほかの科学者はその研究成果を調べ、自らの研究に応用するというサイクルが確立している。
「科学はほかの科学者の研究結果に対する信頼の上に成り立っている。すべてを自分で繰り返さなくてもいいようになっているということだ」とアマラル。
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