2008年秋の“リーマンショック”に端を発した不況の影響で、全職種の平均年収は前年比5万円減少し456万円となった。昨年との比較が可能な58職種のうち、37職種で平均年収が減少している。
12月8日、人材サービス会社インテリジェンスが「DODA 職種別平均年収ランキング2009-2010年版」を発表した。
年収総合ランキングでは、3年連続、「投資銀行業務」が880万円で第1位。第2位は「運用会社(ファンドマネジャー・アナリスト・ディーラー)」(847万円)、第3位「法人営業(メガバンク・地方銀行・証券)」(716万円)と続き、上位3職種を金融系が占める結果となった。
上位10社のうちの金融以外は「ITコンサルタント」、「MR」、「セールスエンジニア」など前年と似たような顔ぶれ。上位10社の中で前年よりも年収を下げた職種は「経営企画・事業企画・新規事業開発」の1職種のみ。他の9職種は景気低迷にもかかわらず前年より増加した。
年収低下の著しい製造業のエンジニア系
一方で、年収低下が目立つのが 製造業のエンジニア系職種(電気・電子・機械・化学)。12職種中、9職種が前年平均を下回った。中でも機械設計エンジニアは29万円、CAE解析エンジニアは23万円も年収が前年よりもダウンしている。製造業の厳しい状況が全職種の平均年収を下落させた。