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給与格差は社内だけではない。会社間でも当然差がある。また、業種ごとの給与相場というものがある。それでは、主要企業の給与はどうなっているのか? 本誌では上場企業を対象に、公開データから40歳の年収を推計した(推計方法は下の「ランキングについて」を参照)。それを比較することで、企業間の「給与格差」を読み取る。
会社の規模や業績で給与が決まるケースは多々あるが、あえて社員に給与を振り向けている会社もある。全上場企業の中から、主要企業や年収が特に多い(少ない)会社を選び出し、ランキングとしてまとめた。
40歳比較で給与の差も鮮明
40歳の年収を採用したのは、平均賃金だと各社で平均年齢が大きく異なり比較しにくいからだ。40歳の推計年収金額にそろえることで横比較を可能とした。各社の従業員の平均年齢がおおむね40歳前後であることや、この年代あたりから給与の差が出やすいことも理由としてある。
グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単独会社のものであるため、単独の年収数字となっている。そのため純粋持ち株会社の数字を使用していることをあらかじめお断りしておきたい(社名に「(純)」とあるのが、該当企業)。純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担う社員しかいないケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。なお、データはすべて2011年度のものだ。
参考までに各業種の推計平均年収を業種名の右に記載。全上場企業の平均は589.2万円だ。
40歳平均年収のほかに、初任給の数字も掲載。初任給は景気や会社の業況を示す指標として使われてきた歴史もあり、企業の給与に対する考え方を見るうえでは参考になる。
業界ごとの傾向もある。たとえばIT企業は、即戦力を求めるため、高い初任給を設定している。一方で年齢給の制度がないため、入社後の給与の上がり方は人それぞれだ。
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