《大金持ちがスイスに子どもを留学させる理由》驚愕の学費でも通わせたい、世界中の富豪が集まる“特別な環境”とは

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海外留学
子どもを早いうちから海外の学校に留学させる保護者のほとんどは、日本の教育が「一律化」していることに疑問を抱いています(写真:Fast&Slow/PIXTA)
近年、子どもを小学生、中学生のうちから海外に留学させる富裕層が増えている。これは、彼らにそれだけの資産があることだけが理由ではない。スイス留学専門家の田山貴子氏によると、「このような方々は、個性や自主性を尊重しない画一的な日本の学校教育に疑問を抱いている。子どもに早いうちから海外の学校で勉強させることで、国際的な視野と実践的な語学力を身に付けさせたいから」なのだという。

子どもを海外留学へ送りだす理由

子どもを早いうちから海外の学校に留学させる保護者のほとんどは、日本の教育が「一律化」していることに疑問を抱いています。なぜなら、多くの学校では進学受験のための勉強に重きが置かれ、受験に関係のない教科が軽視される傾向にあるからです。

特に、子どもが突出した才能や個性を持っている場合、その能力が発揮される場が日本の学校では限られていると感じる保護者が少なくありません。例えば、私がスイス留学をサポートしたお子様は、アートに興味を持っていましたが、日本の学校では「アートは副次的な科目」とされ、十分な時間を割いてもらえなかったということで、留学することを決めたそうです。

次に、語学教育の遅れと実践的な言語習得の機会がほとんどないこと。近年は英語教育に力を入れている学校が増えているとはいえ、日本の学校で学ぶ英語は「実際に使えるものではない」と多くの保護者が感じています。そのため、留学させて子どもに実践的な英語力をつけさせたいという思いが強いのです。

また、偏差値至上主義による学びの本質の欠如も挙げられます。中学受験の勉強のために小学4年生ごろから塾通いで夏休みがなくなり、いい大学に入ることが学生時代におけるゴールなどという風潮に懸念を寄せているのです。授業においては受験対策が優先され、子どもの好奇心を育てるような探究型の学びがないという意見が非常に多いです。

そのため、知識を詰め込む教育ではなく、子どもらしく遊ばせ、考える力や課題解決能力を身に付けさせたいという思いから、海外留学を検討するようになっています。

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