《大金持ちがスイスに子どもを留学させる理由》驚愕の学費でも通わせたい、世界中の富豪が集まる“特別な環境”とは
さらに、社会のグローバル化が進むなか、日本の学校環境では異文化交流や多様性への理解が不足していると感じ、日本では国際的な視野を持った人材にするための教育が不足していると考えています。こういった理由で、子どもたちを海外留学へと送りだしているのです。
海外の学校に留学するメリット
では、海外の学校に留学することには、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか。
富裕層のお子様たちが海外留学する場合、多くは「ボーディングスクール」と呼ばれる全寮制の学校に入学するケースがほとんどです。ボーディングスクールはイギリスで15〜16世紀にかけて創設された寄宿学校が基になっており、世界的な大ヒット作品となった『ハリー・ポッター』シリーズの舞台であるホグワーツ魔法魔術学校も、ボーディングスクールの一つです。
全寮制であることから、生徒たちは両親と離れて学校の寮に住み、そこで同級生たちと寝食を共にしながら、昼間は学校で授業を受けていきます。親と離れて生活するため自立心が養われ、勉学だけでなく普段の生活も同級生たちと一緒であることから、語学能力やコミュニケーション力、公共の精神も磨かれていきます。
ボーディングスクールでは多様な教育プログラムが提供されており、個々の生徒が持つ興味や関心、才能を最大限に引き出す仕組みを備えています。例えば私が専門とするスイスの学校では、アート・音楽・演劇・スポーツなど多彩な分野の授業や課外活動を通じて、生徒が自主的に目標を設定し、主体的に取り組む環境が整っています。
指導方法も一律ではなく、少人数制や個別指導を採用している学校がほとんどで、各生徒の学習スピードや得意分野に応じて柔軟に対応しています。これによって、画一的な評価基準に縛られず、生徒一人ひとりの可能性を深掘りしているのです。
また、実用的な語学力と異文化理解の育成という点でも優れている点が多いのが特徴です。授業だけでなく食事やクラブ活動、友人との会話までがすべて英語やフランス語(スイスの場合)などで行われるため、生きた語学力が自然に身に付きます。そのため、日本の英語教育の「実際に使えるものではない」という欠点を、海外のボーディングスクールでは「日常生活で外国語を使う」ことで解決することができます。
実際に、スイス留学をした中学生のお子様は、留学前までは海外旅行に行っても現地で英語を話すことはまったくなかったそうですが、スイス留学を開始して1年後には、生活に支障のないレベルまで英語力を伸ばし、親御様の英語を訂正するほどになりました。
さらに、多くの留学生を受け入れているボーディングスクールでは、多国籍環境が当たり前のため、日常的に異文化の価値観や習慣に触れることができます。また、寮での生活や週末の行事など、さまざまな場面で他国の生徒と協力し合うことで、国際社会での協調性やリーダーシップがさらに磨かれます。こうした経験が、真のコミュニケーション力と異文化理解を育む大きな原動力になります。
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