日本の電子部品メーカーの世界市場に占めるシェアは30%台を維持しています(JEITA〈電子情報技術産業協会〉)。
とくに強いのは受動電子部品と呼ばれるカテゴリーで、積層セラミックコンデンサー(MLCC)では村田製作所、フィルムコンデンサーではTDK、タンタルコンデンサーではKAVX(京セラ傘下)など、歴史ある電子部品メーカーが世界を牽引しています。
その特長は、産業としての分厚さが保たれていることでしょう。村田製作所やTDKといった巨大なグローバルサプライヤーが目立つ一方、中堅・中小規模の企業も存続しています。では、日本の電子部品の強さの背景に何があるのか。歴史を振り返ってみましょう。
ラジオ向け部品が成長の足がかりに
電子部品産業は戦前からありますが、本格的な勃興期は終戦後のこと。GHQ/SCAPが日本の民主化を目的に、ラジオ受信機の普及に力を入れたのがきっかけです。



















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