
大阪・関西万博のミネベアミツミブースは連日大盛況。テレビでも多数紹介された(写真:編集部撮影)
半導体や家電など日本の電機産業は凋落の歴史をたどったが、電子部品は高い競争力を保ち、日本勢が世界生産額の3割超を占める。その強さの源にあるのが独自の経営戦略だ。村田製作所、TDK、ミネベアミツミ――。本特集では彼らの流儀のエッセンスをお届けする。
鉄腕アトムがナビゲーターを務める大阪・関西万博のパソナ館には、毎日1万人超が訪れる。iPS細胞を用いた人工心臓と並ぶ展示の目玉は、「未来の眠り」を体験できるコンセプトベッド。最適な熟睡環境を自動で整えてくれる。名古屋市から訪れた40代女性は「まるで雲の上に寝ているよう」と夢見心地だった。
製品の掛け算で価値創出
このベッドを企画したのは、総合部品メーカーのミネベアミツミ。機能をどこまで実装するかは未定だが、家具大手のニトリと組んで実用化を目指すという。
肝となるのは、フレームの4脚に入る荷重センサーだ。肝臓の動きや血液の流れから、呼吸数や換気量などを検知。寝返りなどの姿勢変化も即時に捉える。
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