
(写真:mono / PIXTA)
半導体や家電など日本の電機産業は凋落の歴史をたどったが、電子部品は高い競争力を保ち、日本勢が世界生産額の3割超を占める。その強さの源にあるのが独自の経営戦略だ。村田製作所、TDK、ミネベアミツミ――。本特集では彼らの流儀のエッセンスをお届けする。
電子部品は日本が強みを持つセクターの1つだ。スマホや自動車、航空宇宙、ゲーム機などさまざまな分野で活躍している。
AIサーバーの中核部品
代表的な電子部品が積層セラミックコンデンサー(MLCC)だ。世界シェアトップが村田製作所であるほか、太陽誘電やTDKも世界大手となっている。MLCCはスマホをはじめ、テレビや車載機器などさまざまな電子機器に使われている。スマホでは性能が向上すればするほど搭載数が増加する。自動車向けでも電装化が進めば需要が増える。
近年ではデータセンター(DC)向けに拡大しており、とくに高速で大量の演算を行うAIサーバーの中核部品として使われる。自動運転やスマホ端末向けのエッジAIなども引き合い活発化につながるため、中長期的に拡大が予想される。

(注)株価指標は2025年6月27日時点。業績は6月27日時点での直近決算期(矢印は、前期比での増減)。直近Qは直近四半期決算時点。配当利回りは『会社四季報』の今期予想ベース。東P=東証プライム、東S=東証スタンダード。▲はマイナス
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