データセンター投資の増加で、日系メーカーは絶好機を迎えた。

データセンター(DC)の建設ラッシュに、電子部品業界が沸いている。 膨大な電力を消費するAI(人工知能)向け高機能サーバーには、そのエネルギーを処理するための先端パーツが大量に用いられるからだ。
中でも需要が増えるのは、GPU(画像処理装置)の周辺に数多く設置されるMLCC(積層セラミックコンデンサー)だ。電気を蓄えたり、放出したりする機能を持ち、電圧の安定化や電流のノイズ除去を担う。大きさは1ミリメートルに満たないものもあり、一見すると地味な存在。だが、この部品がなければ、どれだけ高性能な半導体でも正常に動作できなくなる。
MLCCの数は従来型より5〜10倍に
AIサーバーに使われるMLCCの数は、従来型のサーバーより5〜10倍に増える。個数にして1台当たり1万〜2万に上るとされる。スマートフォンでは1000〜1400、自動車のADAS(先進運転支援システム)でも1500〜3000。ほかの搭載先と比べても、その量は群を抜いている(下図)。
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