通信量が膨大で大量の電力を消費するDC。細部で日本企業の技術が生きる。
停電時に電力供給
富士電機|UPS(無停電電源装置)
関東地方に立地するデータセンター(DC)。その内部に入ると、人けのない空間に高さ2メートル超のロッカーのような設備がズラリと並んでいた。UPS(無停電電源装置)だ。
DC向けのUPSで国内シェア4割ほどとトップクラスなのが、富士電機。顧客のデータやシステムを預かるDCにおいて、最も回避したいのは電力供給の停止。その対策の1つがUPSの設置だ。
UPSの内部には大量の蓄電池が積まれている。DCが停電したら非常用発電機から電力が供給されることになるが、動くまで1分弱かかる。それまでの「つなぎ」として、最大で5分ほどUPSからDCに電力を供給することが可能だ。
一般的に、UPSが稼働するのは10年に1度あるかないかだ。変圧器や配電盤と組み合わせ、DC1施設分で数億〜数十億円かかるが、それでもDCの信頼性を高めるためには不可欠な設備といえる。


















