中国企業から画期的なAIモデルが生まれた背景には、国を挙げた計算力確保のための戦略がある。

1月に公開された中国新興企業発の生成AI「ディープシーク-R1」が世界に衝撃を与えている。
特徴は、従来の最新生成AIの10分の1という驚異的な低コスト、すなわち少ない計算資源で開発されたこと。運用コストも安く、利用料金は米オープンAIの最新モデルの20分の1以下だ。
中国企業からこうした画期的なAIモデルが出てきた背景には、国を挙げた計算力確保のための戦略がある。
「東数西算」プロジェクト
中国政府が推進する社会全体のデジタル化戦略「数字中国」(デジタル・チャイナ)構想。そのインフラとして不可欠なのがデータセンター(DC)だ。
そして、2022年にデジタル・チャイナ構想の一環として本格的に始動したのが「東数西算」と名づけられたプロジェクトである。全国8カ所のハブノード、10カ所のDCクラスタを構築し、中国全体のデータを集中的に管理する戦略だ(下図)。
この記事は有料会員限定です。
(残り 1406文字 です)
【4/30(水)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら