買収先の顧客接点を活用しIT大手の「調達リスト」に食い込む。

「2030年をメドにデータセンター(DC)関連で売上高1兆円超えを目指す」──。
日立製作所の営業戦略を一手に担う長谷川雅彦・代表執行役専務の鼻息は荒い。
DCで売上高1兆円といっても、日立が自らDCを大量に建設してレンタルサーバー事業を急拡大するという話ではない。むしろ日立が狙うのは、これからDCを建設しようという世界中の企業に対して、DCに関連するさまざまな機器やサービスを提供することだ。
競争ではなくパートナーに
グループ内のデジタル戦略を担う日立デジタルのガジェン・カンディアCOO(最高執行責任者)は「競争するのではなく、IT大手が必要とするDCを構築・運用するパートナーとなることに日立にとっての大きなチャンスがある」と強調する。日立はどんな戦略でDC市場に挑もうとしているのか。
日立はグループ内にDCに関連する多くの技術やノウハウを抱えている。高圧電力を変電するための設備や無停電電源装置(UPS)といった電力関係、サーバーやストレージの構築・運用ノウハウ、冷却に必要な空調関連の技術などだ(下図)。
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