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メタ・プラットフォームズ「超知能研究所」の28歳がAI戦略をちゃぶ台返し。既存人材の大流出も?

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(写真:David Paul Morris/Bloomberg)

メタ・プラットフォームズが新たに設立したスーパーインテリジェンス・ラボ(超知能研究所)が、同社のAI戦略に次々と変更を加えることを議論している。巨大ソーシャルメディア企業に大変革をもたらす戦略転換だ。

事情をよく知る2人の関係者によると、メタで新たに最高AI責任者となったアレクサンドル・ワン(28)を含む、超知能研究所の幹部で構成される少人数のグループは先週、同社の最も強力なAIモデル「ベヒモス」を放棄し、クローズドモデルの開発を優先させることについて話し合った。

メタはこれまで、自社のAIモデルをオープンソース化する選択肢をとってきた。

コンピューターコードを公開することで、それに基づいてほかの開発者が独自のプロダクトを構築できるようにしているわけだが、クローズドモデルの場合は基礎となるコードが公開されない。メタの幹部たちは、技術は公開された状態で構築されるほうが好ましいと主張してきた。そのほうがAIの発展が速く進み、より多くの開発者がアクセスできるようになる、という立場だ。

クローズドなAIモデルへの移行は、メタの考え方に、技術的な変化と同じくらい大きな変化をもたらす。

同社はこれまで、自社のAIモデルをオープンソース化したことで開発者たちから喝采を受けてきた。AI部門幹部の1人であるヤン・ルカンは、「勝ち残るプラットフォームはオープンなものだ」と語っていた。今年、中国のAI企業ディープシークが高度なAIチャットボットをリリースできたのは、メタのオープンソースコードのおかげでもある。

新たなテストの実施を中止

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