有料会員限定

「働くと読書しなくなる現象」はなぜ起こるのか 現代人にとって古典教養はもはや「ノイズ」に

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4
拡大
縮小
読書のイメージ画像
(写真:horiphoto/PIXTA)

なぜ働いていると本が読めなくなるのだろう?

学生時代は読書が好きだったのに、社会人になってから、なかなかその時間が取れなくなった。あるいは、休息の時間はあるし、スマホを触ることや簡単なゲームをすることはできるのに、骨太な名著などを能動的に読むことができない。そんな人は案外多いのではないだろうか。

過酷になった労働環境

私は普段、文芸評論家として活動しているが、会社員として働いている友人と会うとしばしば「働いていると本がなかなか読めなくて」と苦笑されることがある。わかる、私も会社員として働いていたときはそうだった、とそのたびに思う。しかし冷静になってみると、変な話である。本が読めないくらい余裕のない状態に陥らないと、働いているといえないのならば──私たちの労働環境はずいぶん過酷なものとなっている。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内