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「働くと読書しなくなる現象」はなぜ起こるのか 現代人にとって古典教養はもはや「ノイズ」に

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読書のイメージ画像
(写真:horiphoto/PIXTA)

なぜ働いていると本が読めなくなるのだろう?

学生時代は読書が好きだったのに、社会人になってから、なかなかその時間が取れなくなった。あるいは、休息の時間はあるし、スマホを触ることや簡単なゲームをすることはできるのに、骨太な名著などを能動的に読むことができない。そんな人は案外多いのではないだろうか。

過酷になった労働環境

私は普段、文芸評論家として活動しているが、会社員として働いている友人と会うとしばしば「働いていると本がなかなか読めなくて」と苦笑されることがある。わかる、私も会社員として働いていたときはそうだった、とそのたびに思う。しかし冷静になってみると、変な話である。本が読めないくらい余裕のない状態に陥らないと、働いているといえないのならば──私たちの労働環境はずいぶん過酷なものとなっている。

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