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ディズニー幹部が明かした『SHOGUN 将軍』続編秘話・・・日本のクリエーター集め「独自コンテンツ増やす」と意気込むディズニープラスが向かう先

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ディズニーでローカルコンテンツ戦略を統括するエリック・シュライアー氏(撮影:梅谷秀司)
6月23日、東京の虎ノ門ヒルズには、40人近い映画監督やテレビプロデューサーなどが集まった。アメリカのウォルト・ディズニー・カンパニーでローカルコンテンツ戦略を統括する、エリック・シュライアー氏の話を聞くためだ。
シュライアー氏は20年以上にわたり、ディズニー傘下のアメリカの有料テレビチャンネル「FX」で番組開発に従事。現在はディズニーのテレビスタジオ部門と世界各地で制作されるローカルコンテンツ戦略を統括する。
同氏が統括した作品の中には、昨年にエミー賞を受賞した真田広之氏主演の『SHOGUN 将軍』も含まれる。
同日のイベントでは、シュライアー氏がこれまでの番組開発の経験や制作哲学、動画配信「ディズニープラス」の戦略などを語った。質疑応答を通じて、日本のクリエーターと直接やり取りする場面もあった。
「日本の優れたストーリーを世界に届けていきたい」。そう語るシュライアー氏に、イベントの後に話を聞いた。

日本は最も優先順位の高い市場

――FXで制作したドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』が世界的に高い評価を受けました。

『SHOGUN 将軍』は続編の撮影が決まった(C)Courtesy of FX Networks

『SHOGUN 将軍』は構想から完成まで10年かかっており、特に脚本づくりに時間をかけた。これまでFXでは経験のない規模だった。

ビッグベット(大きな賭け)だったが、ディズニープラスというグローバルなプラットフォームがあったからこそ、可能になった作品だと思う。

西洋人の視点からステレオタイプの日本を描くことは、絶対にしたくなかった。現在の日本人の視点で「侍」を描いたことが、独自性につながったと思う。

そして、オーセンティシティ(本物)であったこと。セリフの約8割が日本語で、当初心配する声もあったが、それも本物さにつながった。観客の皆さんが字幕に慣れていたことも、広く受け入れられた理由だろう。

――『SHOGUN 将軍』は、シーズン2と3の製作が決まりました。

当初、続編の予定はなかった。しかし手ごたえがあったので、シーズン1の配信開始の前から続編を考え始めていた。今は脚本を書いているところ。2026年1月には撮影を始める見込みだ。

シーズン1と同程度の規模で制作することを目指している。カナダのバンクーバーにシーズン1で利用した大規模なセットがあり、そこで撮影を進める。必要があれば、日本で撮影することも検討したいと思っている。

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