
帳簿通りの金が保管されているか。過去に開放されたことは3回のみ(写真:AlphaBaby / PIXTA)
インフレが進み、地政学リスクも高まる中、金と暗号資産「ビットコイン」は2025年に史上最高値を更新した。本特集「今こそ知りたい『金』『暗号資産』」を読めば、資産防衛のために今できることが見えてくる。
Xで監査の生配信を要求していたマスク
金は“陰謀論”が付きまとう資産だ。その1つに、世界最大の金保有国であるアメリカで、「ケンタッキー州フォートノックスにある財務省保管の金は存在しない」、というものがある。
トランプ政権で政府効率化省を率いていたイーロン・マスク氏は2月15日以降、Xで「金はまだあるのか」「もうなくなったのか」といった問いかけを複数回行い、この問題に決着をつけるため、生配信で監査することを主張していた。
アメリカの造幣局によると、財務省が保有する金は7715トンだが、うち59%に当たる4583トンがフォートノックスにある。しかし、1937年に最初の金が持ち込まれて以降、外部に開放されたのは、1943年のルーズベルト大統領訪問など計3回のみ。本当に帳簿通りの金が保管されているか、全量の詳細な監査は行われていない。
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