
(写真:Gettty Images、Adobe stock)
インフレが進み、地政学リスクも高まる中、金と暗号資産「ビットコイン」は2025年に史上最高値を更新した。本特集「今こそ知りたい『金』『暗号資産』」を読めば、資産防衛のために今できることが見えてくる。
「1つの商品案として、金と暗号資産を両方入れた投資信託を考えており、いずれは作りたい。これ、非常にいいコンビネーションなんです」
5月9日に開催されたSBIホールディングスの決算説明会。北尾吉孝会長兼社長は熱い調子で、金(51%以上)と暗号資産(49%以下)を組み入れた新たな投信を準備中とぶち上げた。今まで金の投信やETF(上場投信)はあるが、暗号資産が絡む投信は国内では認められていない。
政府が規制緩和を検討
だが現在、その規制緩和が政府で検討されている。2026年以降とされる解禁を見据えて、金と暗号資産をいいとこ取りした商品を作ればいいのでは──。SBIがそう思っても不思議ではない。SBI証券は金を定額購入する純金積立でも実績がある。
ではなぜ金と暗号資産なのか。
下図は11年から25年5月までの金先物価格とビットコイン価格の推移だ。世界的なビッグイベントに影響されながらも、長い目で見れば、ともに右肩上がりのチャートを描いている。金はこの4月に1トロイオンス3500ドル台、ビットコインは5月に1BTC11万ドル台の過去最高値を一時更新した。
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