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ソ連によるアフガン侵攻後の1980年に迫る金価格高騰。実質価格でも過去最高値を更新する意味

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アフガニスタン戦争当時、捕獲したソ連軍戦車を点検する反政府イスラム戦闘員たち
旧ソ連のアフガニスタン侵攻で金価格は急騰した(写真:AP/アフロ)

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インフレが進み、地政学リスクも高まる中、金と暗号資産「ビットコイン」は2025年に史上最高値を更新した。本特集「今こそ知りたい『金』『暗号資産』」を読めば、資産防衛のために今できることが見えてくる。

2025年の金価格は年初から3割を超える値上がりで高水準にある。米ニューヨーク金先物相場は年初の1トロイオンス2641ドルに対し、3月に3000ドル、4月には3500ドル台に及んだ。数年かけて実現するような値動きが週単位で繰り返される、異常な市場環境だと言える。

名目価格だと最高値を超えたが…

注目を集めるテーマの1つは、インフレ調整後の金価格、つまり「実質価格」が過去最高値を更新する可能性が浮上していることだ。確かに市場で形成される「名目価格」だと、金相場は1~4月に4カ月連続で最高値を塗り替え、3500ドルの節目に到達している。だが実はこれは本当の意味での過去最高値更新ではない。

過去の金価格を現在の価値(2025年3月の米インフレ率を基準)に換算した過去最高値は、1980年1月の3588ドル(当時の名目価格は873ドル)となるためである。つまり現在の金価格は名目価格に続き、実質価格でも過去最高値を更新するのか、極めて重要な局面を迎えている。

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