
東京大学が2027年9月に、1958年の薬学部新設以来、約70年ぶりに学部新設することが話題になっている。その名を「カレッジ・オブ・デザイン」という。少し変わった名称だが、理系・文系といった学問領域の枠を超えた、分野横断的な教育を掲げる。
学部と大学院修士課程を一体化した5年制で、教員を全世界から公募し、授業はすべて英語で行われる。入学時期は9月のみで、うち外国人学生は半分となる見込みだ。筆者が全国72塾に行った聞き取り調査では、この東大の新学部と環境が似ているとして、併願が爆増するとみられているのが、上智大学理工学部だ。
東京の一等地に「英語と理工学」
その理由は、東大が学部新設する同年、「デジタルグリーンテクノロジー学科」を新設するからだ。「東京の一等地の四谷キャンパスに『英語と理工学』という強みで、東大との併願者が激増するのでは」と話すのは、大学事情に詳しい大学受験塾pispis事業責任者で教育ジャーナリストの梶原脩氏だ。

さらに、梶原氏は「入学者のうち、留学生を多く入学させ、授業も英語が軸である点で東大と共通している。学べる学問分野の守備範囲も広い。教員を全世界から募集しているのもそうだ。あらゆる学問を英語に掛け合わせるのは、上智のほうが東大よりお得意とする部分だ」と分析する。
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