プロ野球は「国民的娯楽の王様」というフェイク 実は、日本のベースボールは衰退の危機に突入

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クライマックスシリーズ、日本シリーズに向けてプロ野球は盛り上がるが…
クライマックスシリーズ、日本シリーズと続きプロ野球は盛り上がるが……(画像:tabibito / PIXTA)
 「青少年の刑法犯罪は増加の一途」
「生活保護費の不正受給が蔓延し財政が逼迫」
もっともらしく聞こえますが、これらはフェイクです。気がつけば、日本の政治や社会を考えるための基本認識に、大中小のフェイクとデマがあふれかえっています。
「『世界は狂っている』という大雑把で切り分けの足りないペシミズムに陥らないことが大切」と述べるのは、政治学者の岡田憲治氏。大中小のフェイクについて考えることをスイッチにして、この世界を1ミリでも改善するための言葉を共有する道を探そうと企んで執筆したのが『半径5メートルのフェイク論「これ、全部フェイクです」』。今回は、日本の野球にまつわるフェイクについて考えてみたい。

最古のプロスポーツがマイナーになる可能性

半径5メートルのフェイク論「これ、全部フェイクです」
『半径5メートルのフェイク論「これ、全部フェイクです」』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

日本に定着して100年を超えるベースボールが、2500万人を超える観客動員数(2023年)の水面下の川底に、未来の衰退兆候を見せています。尋常ならざるベースボール・ファンである私には、そう見えます。

サッカーに続いてバスケットボールや卓球がプロ化して、ラグビーも世界水準の選手がたくさんトップ・リーグにやってきて、もはや最古のプロスポーツは、国民的娯楽(national pastime)ではなく、数あるスポーツ競技のひとつとして、将来的にマイナーとなる可能性もあります。

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