プロ野球は「国民的娯楽の王様」というフェイク 実は、日本のベースボールは衰退の危機に突入

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その点で言えば、小中学校の競技人口において野球はサッカーに逆転され、高校でも部員数は減り、野球離れは顕著となっています。中高の野球部員が減っているのは、そもそも少子化だから当然だと楽観視する野球関係者もいますが、中体連や高野連の調査に見られる部員数の減少は、少子化の数倍のスピードで進んでいます。原因は少子化だけではないのです。

実際、私の子どもは中学の野球部員ですが、常に他校との合同チームになる心配と戦っています。小学校高学年のとき、クラスの男子で野球のルールを知っていた者は、数名に過ぎませんでした。ひとクラスに「背番号3」が5人もいた私の時代には考えられないことです。

野球の裾野が枯野になっている

部員減少のひとつの理由は、専門チャンネル以外でのベースボール・コンテンツが激減してしまったことでしょう。現在、スカパー!(CS)やDAZN(ネット)以外で、試合中継は何試合やっているでしょうか? 実に少なくなってしまいました。

すると「どうして地上波は野球放送をしなくなったのか?」と問われます。それを「つまらないオワコンだから」とすると、理由は「子どもが小さい頃から野球をやらなくなったからだ」になります。つまり堂々めぐりです。でも、すべてをテレビ局のせいにはできません。

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