AIというデジタルサービスのクオリティのわずかな差が、「半導体」という物理的な要素に左右されうる、というのはとても興味深い話です。
これは、AIサービスの成功が優れた半導体をいかに集められるかというゲームになっているかという話でもあります。最終的には国家同士のパワーゲームの話に帰着してしまうのかもしれません。
また、中国において、アメリカ企業ほどのスピード感で「ChatGPT」のようなAIサービスが生まれてこなかった背景には、国の管理体制も関係していると考えられます。
国家戦略としてAIに本腰を入れ始めた
中国の生成AIはどこもある程度は中国政府の監視下にあるはずで、反政府的な質問や回答ができないのが現状です。
中国政府はかなり早い段階で、この領域の可能性とリスクを捉え、コントロール下に置こうとしていたように思います。
とはいえ、すでに中国政府はビッグデータやAIをどの産業にも網羅的、積極的に進める方針を打ち出しています。国家戦略として、「AI領域でグローバルで突出した存在になる」ことをかなり強く意識しているようです。
こうした事情から、中国のAI産業は政治的な背景もあり初動は遅れていたものの、ここから加速度的に発展していくことが見込まれます。
続く【中編】では、激化する生成AI市場において、中国企業各社がどんなテキスト系、動画系のサービスを提供しているのか、具体的に見ていきます。
*この記事の続き:「中国AI」はChatGPTを超えるか?驚く実態【中編】
*このシリーズの3回目:「中国AI」はChatGPTを超えるか?驚く実態【後編】
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