「中国AI」はChatGPTを超えるか?驚く実態(前編) 【現場報告】「未来のBAT」はどこから生まれる?

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それぞれのAIサービスユーザー数は、バイドゥは3億人、アリババは企業ユーザー数23万人、テンセントはデイリー使用回数2億回、バイトダンスは1カ月あたりのアクティブユーザー数2600万人と言われています。

BAT以外のスタートアップ業界にも投資マネーは流れ込んでいます。

中国政府の中国信息通信研究院(情報通信研究院)によると、すでに中国のAI関連企業は4469社も存在していると言われています。生成AIも数百サービスリリースされており、最大のサービスの利用者数は3億人にも達しています。

そのうち時価総額1000億円を超える生成AIのユニコーン企業が、直近1年間で17社も誕生しているのです。

「次のBAT」と目される生成AI企業は?

それらのスタートアップ企業の中で、最も時価総額が大きいのがムーンショットAI(月之暗面)です。時価総額は約3780億円(CNY180億元)を超えています。

創業者の楊植麟氏は、1993年生まれ。中国の名門精華大学を優秀な成績で卒業し、FaceBookやGoogleでも業務経験を持つ、エンジニア出身の起業家です。

アリババやテンセントは自社の生成AIサービスを保有しているのにもかかわらず、このムーンショットAIにそれぞれ8億ドル、3億ドルを投資しているほどの有望スタートアップです。

ムーンショットAIが開発した生成AI「Kimi(キミ)」のPC版へのアクセス数は2004万件に達し、バイドゥの「Ernie Bot」をすでに上回っています。

また、アプリユーザー数は5897万人に達し、WeChatのミニプログラムのMAUは91.1万人を超えました。

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