「中国AI」はChatGPTを超えるか?驚く実態(前編) 【現場報告】「未来のBAT」はどこから生まれる?

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中国 アメリカ
「ChatGPT」がなぜ中国ではなくアメリカで生まれ、縮まりつつあるとはいえ、なぜまだアメリカと中国で差があるのでしょうか(写真:ELUTAS/PIXTA)
実は中国はAIの論文数および特許数において世界最多を誇る。
中国がアメリカと並ぶAI大国であることに異論はないだろう。
ところが、中国AIの「本当の」現状を把握するのはなかなかに難しい。
理由は2つ。ひとつは、中国国内のネットユーザーは、グレートファイアウォール(金盾)によって、ChatGPTなどの海外のAIサービスを使用できないこと。
そしてもうひとつが、海外のユーザーも中国のAIサービスを使用するには、中国国内の電話番号を持っていないと使用できないケースが多いことにある。
そのために、AI大国である中国のAIの現状が、内側からも外側からも正確に捉えられていないというわけだ。
そこで、北京でインターネット広告会社を4年間経営し、北京大学MBAにも通う岡俊輔氏が、「中国AIのリアルな現在地」の実像に迫ったレポートをお届けする。
*この記事の続き:「中国AI」はChatGPTを超えるか?驚く実態【中編】

*このシリーズの3回目:「中国AI」はChatGPTを超えるか?驚く実態【後編

12年前の予感が的中した

昨今、インターネットの波、スマートフォンの波に続く、AIという第三の新しい波が来ています。

この1年ほどでアメリカ・OpenAI社の生成AI「ChatGPT」は世界に衝撃を与え、GAFAMを含む世界のインターネット業界に地殻変動が起こっていると言っていいでしょう。

中国でも状況は同じです。ChatGPTの存在は、中国版GAFAMといわれるBAT(バイドゥ、アリババグループ、テンセント)の枠を超え、インターネット業界全体に大きな影響を与えています。

あらゆるインターネット企業が、こぞって生成AIを強く意識することになりました。

こうした中国における生成AIの盛り上がりには、実は既視感があります。

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