(中略)最近、日本国内でも「LINE」というメッセンジャーアプリが2000万ダウンロードされ話題になっていましたが、ほぼ同様の機能を持つ「weixin」は「LINE」の半年前からサービスを開始していました。
これは、私が12年前に書いた記事です。
中国では「weixin(ウェイシン)」と呼ばれていた、「WeChat(微信、ウィーチャット)」というサービスを、おそらく初めて日本のメディアで取り上げました。
当時はまだ、「WeChat」のユーザー数は5000万人ほどでした。
スマホシフトに成功した新しいコミュニケーションアプリとして紹介し、「これを起点として新しいビジネスの機会が生まれるのでは」という記事を書いたのです。
12年を経たいまでは、「WeChat」はすでに1カ月あたりのアクティブユーザー数が13.59億人(2024年3月末時点)に達しています。
単なるコミュニケーションツールの枠を超え、ミニアプリや決済機能など多岐にわたる機能を保有するスーパーアプリに成長しました。
運営するテンセント社は中国で最大のインターネット企業のひとつであり、時価総額は4490億ドルを超えます。
私自身もこの12年で立場が大きく変わり、ここ数年は広告代理店という立場で、テンセントのサービスの日本での展開をサポートするようにもなりました。
いま北京にて、12年前の「WeChat」の隆盛を強く予感したときの雰囲気を、生成AIの業界にも感じはじめています。
急成長を遂げる中国の生成AI
では、中国企業では具体的にどのような生成AIを生み出し、急成長を遂げているのでしょうか。
例えばBATでは、バイドゥが「Ernie Bot(アーニー・ボット、文心一言)」、アリババが「Tongyi Qianwen(トンイー・チェンウェン、通義千問)」、テンセントが「Hunyuan(ホンユァン、混元)」という自社のGPTをすでに展開しています。
TikTokを展開するバイトダンスも「Cici(シシ、豆包)」、ゲームで有名なネットイースも教育特化型の「Ziyue(ズユェ、子曰)」を展開しています。
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