カルビー「フルグラ」、4年で年商5倍の裏側

あえて「脇役」に徹して「主役」を狙う戦略とは

ちょっと前までは鳴かず飛ばずだったフルグラだが、この4年で売上高は5倍前後に成長へ。何がきっかけだったのか(同社のフルグラ部・藤原かおり部長)

突然だが、カルビーが今激変しているのをご存知だろうか。カルビーとはもちろん、あのかっぱえびせんやポテトチップスなどを売っているスナック菓子最大手メーカーである(年間売上高2221億円、2015年3月期)。ちなみに、同社の名前はカルシウムの「カル」と、ビタミンB1の「ビー」とを組み合わせた造語からできている。

そのカルビーが、今スナック菓子とは全く別の朝食マーケットで「1000億円の売上げを目指す」とぶち上げているのだ。その中心商品が「フルグラ」だ。2011年にはわずか37億円だった売上げが、昨年は143億円、2015年には200億円に迫る勢い。わずか4年で約5倍の売り上げを達成しそうなのだ。

実は、商品の中身を変えたわけでも、巨額の広告宣伝費を投入したわけでもない。ではなぜカルビーのフルグラは躍進しているのか。

「鳴かず飛ばず」で撤退が秒読みだった

ここ数年で急激な成長を続けるフルグラだが、同社がアメリカで主食の一つとして定着しているシリアルに注目したのは1970年代。そこから研究を重ね、「日本人のためのシリアル」を合言葉に1988年に参入した。

当時はコーンフレークなど5アイテムでスタート。はやくも1991年には「仕事で活躍する女性たちの健康をサポートしたい」との願いでフルグラの前身、フルーツグラノーラが誕生する。だが、期待ほどは売れず、社内における存在感は非常に薄かった。2000年代に入っても、鳴かず飛ばずの状態が続いたという。

「自然なことだが、当時のカルビーは自分たちを『スナックメーカー』だと位置づけていた。そのため、スナックでないフルグラは、成長の兆しも見えないため、『いつやめるのか』という雰囲気が漂っていた」と語るのは、現フルグラ部の部長、藤原かおり氏だ。

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