「働き方改革」を潰す社内幹部のアレルギー

うまくいくかは経営トップ層の「腹オチ」次第

当事者たちが本当に納得していない限り、組織の働き方を変えるのは簡単ではない(撮影:今井康一)

安倍政権もキモ入りで進める「働き方改革」。トヨタがほぼすべての総合職に在宅勤務を導入したのは記憶に新しいし、ヤフーが週休3日間を検討しているとの話も出ている。リクルートなどの先進的な働き方の企業に限らず、メーカー、総合商社、銀行まで猫も杓子も「働き方改革」だ。

しかし、この「働き方改革」、実際にうまくいっている企業はまだまだ一部にすぎない。筆者は、本年、多くの大手企業の「働き方改革」も含めたコンサルティング支援にも携わってきたが、うまくいかないワケが見えてきた。それは――早く帰っても、居場所がないから。

業務を効率化してやりたいことは何?

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「働き方改革」で各社がとるアプローチは、いわゆる業務改善だ。要は「業務を効率化してその分早く帰りましょう」というものだが、実はその先に落とし穴があり、つまずくことがわかった。

ある超大手メーカーの実際の話だ。業務改善を推進し、社員の業務は確実に効率化された。しかしながら、どうにもいろいろと理由をつけて早く帰らない中間管理職が多い。なぜか。重ねてヒアリングをして本音を引き出したところ、予想外の回答が返ってきた。

大マジメに「早く帰っても家に居場所がない」のである。奥さんに「もう帰ってきたの?」と言われ、かといって毎日、退社後、何時間もやることもない。飲みに行くにもお小遣い……という笑えない話だ。

はたからすると笑い話に聞こえるが、実は本質的な問いを含んでいる。要は働き方改革をした結果、何を目指すのか、ということだ。個人で言えば、働き方改革にどんな意味があり、空いた時間をどう使うのか、何に時間を投資するのか(家庭の居場所の確保は会社の役割ではないが……)。

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