フランスで増加「環境問題で引きこもる子」のなぜ ジャーナリストの西村カリン氏に話を聞いた

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西村カレン フランス ジャーナリスト
日本でも、フランスでも、学校現場で学ぶ環境問題。子どもたちの意識が違うのはなぜなのでしょうか(画像:花咲かずなり / PIXTA)
答えをはぐらかす日本の政治家にフランス人記者が食い下がる姿を、記者会見の動画で見たことがある人もいるかもしれない。フランスから来日して25年、西村カリンさんはジャーナリストとして活躍する。カリンさんは、日本人漫画家・じゃんぽ〜る西さんと結婚。現在、日本の公立小学校に通う11歳の長男と6歳の次男を育てている。そんなカリンさんの著書『フランス人記者、日本の学校に驚く』は、日仏の教育比較がテーマだ。「日仏の学校の『いいとこどり』をすれば子どもたちはもっと幸せになれる」というカリンさんに、日仏の環境意識の差について語ってもらった。

肉を食べず、飛行機に乗らない若者

──ヨーロッパでは気候変動への不安から引きこもる若者が増えていると本で紹介されています。なぜそのようなことが起こっているのでしょうか。

ヨーロッパではどの国にも必ず、環境保護を強く主張する「エコロジー政党」があるからだと思います。環境問題について見聞きする機会が多くなり、必然的に若者の環境意識は非常に高くなる。こうした政党は日本にはありませんよね。

近年の異常気象も理由の1つです。フランスでは、私が子どものころはエアコンなしで過ごせたのに、今では気温が30度を超え、40度になる日もあります。夏は蒸し暑くてエアコンを使うのが当たり前の日本と違い、異常気象を肌で感じているんだと思います。

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