
高田氏が考える「子どものやる気を失わせる本当の問題」とは(写真:尾形文繁)
近年、注目を浴びつつある「学内塾」。
中学・高校などの学校内で運営される塾で、多くの場合、外部の塾が学校と提携して運営する授業のフォローアップや受験対策などの指導を行う。生徒にとっては「外の塾」に通うことなく、「学校だけ」で完結するのが魅力だ。
そんな学内塾の中で「学びの森」はたんに授業の補完にとどまらず、学校のパートナーとして諸問題に正面から向き合い、魅力ある学校に変容させる「学校改革」にも取り組む企業である。
同社を率いる高田康太郎氏は自ら教壇に立ち、なおかついじめや不登校、モンスターペアレントなどの問題に体当たりで挑み、解決に導いてきた。
そんな高田氏が考える「《子どものやる気を失わせる》本当の問題は何か」「真に子どもを伸ばす環境とは何か」、話を伺った。
学校の魅力を下げる一番の原因が「教職員」のことも
本記事の前編(「いじめ、不登校、モンスターペアレントには⋯どう対応する?」ドラマ「御上先生」でも話題《学内塾》の知られざる裏側)で述べたように、「学びの森」は、学校内に設置される「学内塾」でありながら、いじめ、不登校、モンスターペアレントなど学校の抱える諸問題を解決する「学校改革」にも取り組んでいる。
その結果、学校の雰囲気が明るくなったり、志願者数が増えたりという「プラスの効果」が生まれているというが、問題がないわけではない。

「学校が変わらない原因は教職員にもある」と鋭く指摘する(写真:尾形文繁)
もともと学校で教職員として働いている先生たちからすれば、外部からの「改革者」は簡単に受け入れられる存在ではない。
「当然、アンチの先生たちはいます。『お前ら(契約を)切るぞ』みたいに言われたこともありますが、そんなことで一喜一憂するなと社員には伝えています」
そもそも「何かしら問題のある学校」を変えに飛び込むわけだ。当然、風当たりも厳しいものとなる。
そして、何よりも学校の魅力を下げている一番の原因は、残念ながら「教職員」にあることも少なくないという。
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