学校名で人を判断するのはいい加減やめませんか ウェルビーイングを学校で実践して起こった事

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就職活動で面接を受ける女子学生
これからの時代、最終学歴より大事なこととは(写真:TY/PIXTA)
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ロンドン・ビジネス・スクール経営学教授のリンダ・グラットン氏らが著書『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』で提唱した「100年時代の人生戦略」は、日本でも一大ムーブメントを起こし、高校生向けに『16歳からのライフ・シフト』も刊行された。
長い人生の中で学び続けることが大事な時代に、学校現場はどうあるべきなのか。「ウェルビーイング」を重視した学校作りを実践してきた埼玉県上尾市立平方北小学校校長の中島晴美氏と、全国各地で学校、教育委員会向けの研修・講演、コンサルティングなどを手がけている妹尾昌俊氏に、人生100年時代を迎え、これからの学校教育に必要なことを聞いた対談を前編と後編の2回にわたってお届けする。

学校は「学歴証明書を発行する機関」?

妹尾昌俊(以下、妹尾):「教育」「仕事」「引退」という3ステージの人生を一斉行進で歩むのではなく、年齢問わず自分に合ったタイミングで学び、遊び、働く。そんなマルチステージの生き方が、今後100歳まで生きるであろう子供たちに求められています。

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しかし、学校現場はどうかというと、旧態依然としています。たとえば、「進路指導」と呼ばれる教育相談等は3ステージが当たり前だった時代のままの発想から変化していないのではないでしょうか。

また、高校や中学校は塾ではないはずなのに、進学実績ばかりをPRしています。企業や役所も、高校や大学に期待するのは「学歴証明書を発行する機関」といった位置づけで、その人が何をどう学んだかはあまり重視していないのではないでしょうか。就職活動で、いわゆる学歴フィルターは依然としてありますよね。

中島晴美(以下、中島):確かに、エントリーシートに大学名を入れただけで次のステップに進めるかどうかが決まるシステムが依然としてあります。一方で、大学名を一切問わない企業も出てきていると聞いています。このように多様性を重視する企業が増えつつあることは大変嬉しいことです。

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