実は不登校の子どもにも親にも問題はありません 多様な学びを提供できない行政と大人の責任
「青少年の刑法犯罪は増加の一途」
「生活保護費の不正受給が蔓延し財政が逼迫」
もっともらしく聞こえますが、これらはフェイクです。気がつけば、日本の政治や社会を考えるための基本認識に、大中小のフェイクとデマがあふれかえっています。
「『世界は狂っている』という大雑把で切り分けの足りないペシミズムに陥らないことが大切」と述べるのは、政治学者の岡田憲治氏。大中小のフェイクについて考えることをスイッチにして、この世界を1ミリでも改善するための言葉を共有する道を探そうと企んで執筆したのが『半径5メートルのフェイク論「これ、全部フェイクです」』。今回は、不登校にまつわるフェイクについて考えてみます。
少なくない親御さんたちが悩んでいる
不登校の子どもの数が大変なスピードで増えています。
文科省の発表によれば、全国の小中学生の不登校の子どもは約30万人(2023年)だそうです(高校生も含めると約36万人)。
言い換えれば、「学校に行かない」と意思表明し、それを貫いた子どもが30万人いて、なおも「言えてない」から「無理して行っている子ども」が推定でその何倍もいるだろうということです。
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