8人の若手が語る、イマドキ弁護士のホンネ

「食えない」の定説とギャップのある実情

弁護士増員派と削減派。両方の主張に対する、若手弁護士の反応は(写真:JanPietruszka / PIXTA)

前回は、当面の法曹人口を左右する司法試験合格者数について、まったく正反対の主張を展開する宇都宮健児弁護士(削減派)と久保利英明弁護士(増員派)の主張を紹介した。

その両巨頭の主張に対し、新司法試験世代の弁護士8人に感想を聞いてみたところ、主に扱っている分野や立ち位置によって見解は大きく分かれた。感想を聞いた8人のプロフィールは以下の通り。

A弁護士:66期修習、予備試験、社会人経験あり、事務所勤務
B弁護士:新64期修習、法科大学院(未修)、社会人経験あり、事務所勤務
C弁護士:新63期修習、法科大学院(既修)、社会人経験なし事務所勤務
D弁護士:66期修習、法科大学院(未修)、社会人経験あり、事務所勤務
E弁護士:新62期修習、法科大学院(未修)、社会人経験なし、事務所経営
F弁護士:65期修習、法科大学院(未修)、社会人経験あり、即独
G弁護士:65期修習、法科大学院(未修)、社会人経験あり、早独
H弁護士:新62期修習、法科大学院(既修)、社会人経験なし、事務所勤務

 

※宇都宮弁護士の主張:法曹人口増は「ワルモノ弁護士」を増やすだけ

久保利弁護士の主張:弁護士のニーズは「供給」によって増大する

「法曹人口増のプラス面はもっと強調されるべき」

テーマ①:弁護士はすでに過剰なのか

基本的には、競争と淘汰を肯定するのか、否定するのかで見解が分かれた印象だ。「すでに過剰」だと言い切ったのはA弁護士。社会人経験者で、経済的な理由から予備試験ルートで弁護士になった。

「自分は幸運にも比較的早く就職先が決まったが、修習同期の社会人経験者は、いずれも年齢ゆえに苦労していた。足元を見て劣悪な待遇を提示する事務所も多数ある。

借金を返済するためにやむなく劣悪な条件の事務所に就職したり、せっかく就職した事務所の経営が短期間で傾き、新たな就職先探しで苦労している仲間もいる。久保利先生の言う就職率には、そういう就職も含まれているのだということを認識してほしい」(A弁護士)。

一方、B弁護士は「法曹人口の増加のプラス面は、もっと強調されていいはずなのに、マスコミが極端なケースを取り上げてマイナス面を強調しすぎ」だという。

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