ハーバードとFBIで習う「最強の説得法」とは?

相手を自分の望むように動かす方法があった

相手の心を動かす、交渉術の秘訣とは?(写真:wavebreakmedia / PIXTA)

オバマ大統領など、数多くのスーパーエリートを輩出してきた世界の最高学府、ハーバード大学ロースクール。弁護士だけではなく、その人脈は政官界、経済界に広がり、まさにトップクラスのリーダー養成機関だ。

そこに、「最強のネゴシエーター」を育成するProgram On Negotiation(PON)は設けられている。PONは世界のさまざまな紛争解決のための交渉術やその理論を研究し、発展させるために設けられた研究・教育機関で、ハーバード、マサチューセッツ工科大学(MIT)、タフツ大学の教員やスタッフ等からなるコンソーシアムとして運営されている。

ハーバード流世界最強交渉術

そもそもは領土問題や戦争、紛争といった国際問題を外交などの平和的な手段で解決するための高度な交渉テクニックを学ぶ場として始まったが、最近ではグローバルな場での商談、ビジネスネゴシエーションのスキルを磨きたいと、世界各国からエリートたちが「最強のネゴシエーション術」を学びにやってくる。

丁々発止で、相手と対峙し、舌戦を繰り広げるイメージのあるネゴシエーションは、日本人にとっては敷居が高く、苦手意識を持つ人も少なくないだろう。そもそも教室で手を上げて発言するのさえはばかられた筆者も、ネゴシエーションなどとんでもないと考えていた。しかし、おカネの交渉が苦手で、値切りの交渉も強気の値段設定もできない自分を少しでも変えてみたい、と思い立ち、MITの客員研究員をしていた13年前、PONに参加してみた。

度胸をつけて、大阪の人のように「ちょっと、負けてや~」なんてことも言ってみたかったのだ。10回ほどの集中講座で、BATNA(Best Alternative To a Negotiated Agreement、ネゴシエーションが決裂した時の代替え案)とかZOPA(Zone of Possible Agreement、最高条件と最低条件の間の合意可能な範囲)といった基本用語や、「自分の希望する価格は最初から言ってはいけない」「最初の交渉で決着してはいけない」などといったネゴシエーションのABCを学んだ。実践的でストラテジックなメソッドは何から何まで初めて聞くことばかりで、まさに、目からうろこの刺激的なものだった。

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