『マネジメントに役立つ 心理的安全性がよくわかる本』を上梓した広江朋紀氏は、現代の多くのリーダーは、終わりのみえない業務量、世代や価値観の異なるメンバーの育成、上司や経営からのプレッシャーなど、息つく暇もなく全方位から襲われるような心理的不安感に苛まれているといいます。
「上司の心理的安全性なくして、職場の心理的安全性なし」。職場を心理的安全な場にしたいのであれば、まず、リーダー自身が心理的安全な状態をつくることが必要不可欠です。
今、多くのリーダーは、多方面からのプレッシャーに苛まれながら心理的不安を抱えています。
部下のマネジメントは世代間ギャップやリモート環境などで難易度が高まり、上司や経営からは目標達成のプレッシャーをかけられ、横の他部門からは納期や品質への高い要望があり、不安は尽きないでしょう。
脅かされる上司の心理的安全性
ともすると、部下側の立場からのみ語られてしまう心理的安全性ですが、「私の心理的安全性はどうなるんだ……?」と疑問を抱く現場管理職の方も少なくありません。
リーダーは、部下や周囲に大きな影響力を与える存在です。自身の心理的安全性を確保できていない状態で、部下や職場に心理的安全性の重要度をいくら説いても虚しく空回りしてしまう状態は想像にかたくないでしょう。まず、自分自身を心理的安全な状態にすることから始めましょう。
リーダー自身の心理的安全性を高めるためには、レジリエンスを高めていくことが必要です。
レジリエンスとは、物体に圧力がかかった状態から元へ戻ろうとする力のこと、つまり困難な状況に直面しても心折れることなく自ら回復して乗り越える力のことを指します。日々、さまざまな角度からプレッシャーという名の困難やストレスがかかり、自身の心理的安全性が脅かされているリーダーが、それらを跳ね返すレジリエンスを養うことは必須です。
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